家庭医学・健康

『100年時代を健康で生きるために、いまからやっておくこと』

『100年時代を健康で生きるために、いまからやっておくこと』

2017年に日本では90歳以上の高齢者が初めて200万人を突破し、人生100年時代がまさに現実になろうとしていることを皆さんご存知でしょうか。

しかし、誰もが健康なまま長生きできるわけではありません。2016年時点、寝たきりになったり介護を必要とすることなく、元気に自立して生きられる期間を示す「健康寿命」は、男性が72歳、女性が74歳と言われています。2019年現在の平均寿命は、男性が81歳、女性が87歳のため平均寿命と健康寿命の差をいかに縮めるかが、人生100年時代を生きる私たちにとっての課題になります。

1.運動の習慣化を

私たちの体は「動くこと」で体全体の機能を高め、維持しています。そのため運動不足が続くと、体の機能が低下して老化が進みます。さらに運動不足による肥満は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす要因にもなります。

健康のために、生活の中で体に負担がかかり過ぎない運動でおすすめなのが、ウォーキングです。ウォーキングは脂肪を燃やす有酸素運動のため、今よりも多く歩くことを習慣化すれば、肥満の予防や改善に役立ちます。また、有酸素運動は血管をしなやかにして血行を促進するため、動脈硬化の予防にもつながります。血液循環が良くなることで、脳機能維持、記憶力のアップなどさまざまな効果が期待できます。

加えて、寝たきりにならず人生を楽しむためには、有酸素運動だけでなく、筋力トレーニングを行うことも大切です。筋力を高めることは、寝たきりや介護依存の予防効果がある以外にも、筋肉量が増えることで基礎代謝がアップし、太りにくい体になります。

運動が体に良いとわかっていても実行できない、続かないという人は少なくありません。長続きさせるコツは、軽い運動を楽しみながら行うこと。健康効果を得るためにも、まずは今より多く「歩く」ことから始めてみましょう。

2.バランスの良い食事を

健康寿命を延ばしていくためのカギと言われているのが、毎日の食事です。

バランスのとれた食生活とは、肉だけ、野菜だけという偏った食事ではなく、何種類かの食材を組み合わせることです。食材の数が多いほど、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、重要な栄養素を満遍なく摂取でき、食べる楽しみも湧いてきます。

しかし、特に若い人はお金をかけずに食事を済まそうとするあまり、偏った食習慣になりがちです。そのような食生活は、免疫力・集中力の低下や、肥満の原因になります。偏った食事で健康や美容を損なうのであれば、多少食費をかけても食生活を改善した方が、結果として出費を抑えられると言っても過言ではありません。

また、栄養を効率的に摂取するためには、栄養素を逃さない調理法を選ぶことも大切です。食材をゆでると、ゆで汁に栄養が逃げてしまうので避けた方が無難です。みそ汁やスープにしたり、油で炒めたりして余さず栄養を摂るようにしましょう。特にみそ汁は、多忙なときや品数を多く作るのが面倒なときにおすすめです。具沢山にすれば多くの食材を一緒に食べることが可能なため栄養のバランスが良くなりますので、日常的に摂取することを心がけましょう。

3.自分自身の気持ちと向き合う習慣を

ストレスは無意識のうちに蓄積されていきます。ストレスの原因を把握するためにも、まずは自分自身の気持ちと向き合ってみましょう。日頃から我慢したり、気を遣っていたりしていると、少しずつ本当の自分が見えなくなってきます。今、自分が何を感じているのか、なぜイライラしてしまったのかを相手に向けるのではなく、自分自身の心に目を向けてみてください。心の変化を見つけられるだけで、緊張状態が和らぐこともあるため、まずは、心や身体に負荷を感じたときは、自分を大事に思うことから始めることを習慣づけましょう。

4.趣味を通じて仲間を作ろう

趣味があるのとないのとでは、人生の楽しみ方が大きく違ってきます。それは何歳になっても同じことです。シニア・高齢者にとっての趣味は、楽しむだけのものではなく介護予防にも役立ちます。また、身体機能を維持して認知症を予防するには、できるだけ外出を伴って他者とのつながりもある趣味を見つけることが大事です。

親しい友人のいるシニアは、友人との時間を生きがいに感じている人が多く、親しい友人がいない人と比べると生活満足度に違いが出てきます。セカンドライフを充実させるためにも、友達付き合いについて今一度考えてみることが大切です。

5.まとめ

死ぬ前の10年間を寝たきり、あるいはそれに近い状態で過ごすことはあまりにも長く辛いことです。食べて、動けて、いろいろな楽しみを味わえたり、社会的な活動ができたりすることは、人間が人間らしく生きるためにはとても重要なことです。高齢化社会が加速する中、現役世代は「高齢になってから健康に向き合おう」という発想ではなく「いまは高齢になってからの健康を築く時間だ」と考えながら意識して過ごしてみましょう。そして、健康寿命を延ばす努力を今のうちからコツコツと積み重ねていくことを心掛けてみてください。

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